2019年

追跡!いちほまれ

 6年間の歳月をかけて開発され、昨年から本格販売が始まった福井のブランド米「いちほまれ」。農家が作り、県内外の消費者に届くまでにはどういった流れをたどるのだろうか。農業現場を取材し発信する「ふくい農業ゼミナール」に取り組 …

手間、愛情でおいしく

 敦賀市木崎の重武農園を訪れると、佐藤宏美さん(38)と笠羽久美子さん(38)の双子姉妹が明るい笑顔で迎えてくれた。ハウスでさまざまな野菜を育てている重武農園は、2人の両親が25年前に始め、当初から農薬も化学肥料も使わな …

後継者不足解消へ光明

 今、農業において最も問題視されているテーマの一つが「後継者不足」。その課題に明るい道を指し示しているのが、鯖江市の農事組合法人「ファーム東陽」だ。  同市川島町にあるファーム東陽は、109ヘクタールの大規模な農地で、水 …

来園者の笑顔励みに

 日本海を望む高台を登るとミカン園が広がっていた。敦賀市東浦地区にある下野長兵衛園は、下野寿栄子さん(86)が営む観光ミカン農園。約200本の木が植えられ、農園には毎年千人を超えるお客さんが訪れる。取材に訪れた11月末も …

効率化進め安定生産

   「植物工場」。この言葉を聞いて違和感を覚えた。工場で植物が作られるという状況はイメージし難い。小浜市多田にある植物工場「グリーンランド」を訪ねた。扉を開いて目に飛び込んできたのは、ずらりと並ぶ武骨な鉄骨で組まれた棚 …

スマート化 就農期待

 近年、スマート農業という言葉を耳にするようになった。ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化、精密化、高品質生産を実現する新たな農業だ。取材に訪れた坂井市坂井町福島の田中農園は、農林水産省のスマート農業実 …

福井で就農 思い熱く

 新規就農者のための県の研修施設「ふくい園芸カレッジ」を取材した。農業を職業にするためには勉強が必要不可欠。園芸カレッジでは▽新規就農▽地産地消▽スマート園芸―の3コースがあり、福井で就農を目指す県内外の人らの指導やサポ …

和牛増やす戦略経営

 坂井市三国町西今市にある黒川畜産では、和牛(若狭牛)50頭、F1(交雑種)90頭、子牛を産ませるための繁殖牛(母牛)10頭を飼育している。現在は徐々に、1頭あたりの販売価格が高い和牛の飼育数を増やしているのに加え、子牛 …

試験場の役割を実感

 いちほまれの発売が記憶に新しい9月中旬、取材に訪れた県農業試験場(福井市)では、福井の新たな稲の品種を生み出そうと研究員たちが情熱を注いでいた。1本1本、手刈りしているそうだ。これから先、コメの見た目や大きさ、硬さ、粒 …

産地守るため脱サラ

   福井市東安居地区はホウレンソウの県内有数の産地。ただ、高齢化が進み生産量が減っていた。こうした中、地域の農業を守るため、2008年に合同会社「光合星」(同市大瀬町)を立ち上げたのが川村鉄兵さん(40)ら若手農家3人 …