小豆の煮物(おつぼ)

材料(4人分)

小豆 1カップ
里芋 中10個
砂糖 1カップ
塩 小さじ1/2

 作り方

  1. 小豆を洗い、水とともに鍋に入れて火にかける。
  2. 煮立ったら一度水を捨て、次にたっぷりの水を入れて柔らかくなるまで煮る。
  3. 砂糖を半量入れて、しばらくとろ火で煮る。
  4. 残りの砂糖を加え、よくなじんだら塩を入れる。
  5. 里芋は皮をむいて一口大に切り、うすい塩味にしてゆでる。
  6. (5)を(4)の中に入れ煮る。
  7. 火から下ろしてつぼに入れ、膳に供える。

小豆を入れた「おつぼ」は親鸞聖人の大好物!?
「おつぼ」とは容器の名称のこと。報恩講のときに、お膳に出される料理の入れ物のことを指します。報恩講とは、浄土真宗の開祖・親鸞聖人の命日(旧暦11月28日)にちなみ、親鸞聖人を慕って行われる法要のことです。親鸞聖人の教えに触れ、再び信心しましょうという意味が込められています。各家庭(門徒)で、その年に収穫された農作物を持ち寄って料理し、親戚縁者と盛り上がるという要素もあります。 
今回の伝承料理「小豆と里芋の煮物」はおつぼに入れる習慣になっています。ほかにも、すこは”ちょく”という入れ物に入れたり、厚揚げの煮物を出したりと、仏事には伝統的な食の決まりごとがあります。 

詳しい作り方-その1-

1)小豆を洗います。鍋にたっぷりの水を入れ、小豆を加えて火にかけます。煮立ったら一度水を捨てます。

水を捨てるのは、灰汁(あく)抜きのため。小豆は灰汁(あく)が強いので、たっぷりのお湯で煮ましょう。

2)再びたっぷりの水を入れて、小豆が柔らかくなるまで煮ます。次に砂糖を半量入れてとろ火にし、残りの砂糖を追加。よくなじんだら、塩を入れます。

小豆が柔らかくなってから砂糖を入れること。味が良くなじみ、甘さを浸透させます。焦がさないように気をつけて。

3)里芋は皮をむいて、一口大に切ります。鍋に水を入れ、塩少々を加えてゆでます。このとき、塩味をあまり強くしないように。

里芋は皮をむくというよりも「こそげる」ように。また同じ大きさになるように切り揃えることも大切。ゆで加減が均一になり、煮くずれもおこしにくくなります。

 4)里芋をザルに上げ、水を切ります。

5)小豆を入れた鍋に里芋を入れ、しばらく煮ます。

木べらでさっくりと混ぜ合わせて。里芋の形が崩れないように気をつけて。

6)火から下ろし、一度皿にあげます。そのあと「つぼ」に入れます。