はまなみそ

 材料(保存用に作りやすい分量)

もろみ 1kg(塩・豆・味噌・しょう油を約1ヵ月間、毎日朝と夕にかき混ぜて作る。味噌店でも購入できる。)
甘酒 約1升分
米こうじ 1升
水 400〜500cc
塩漬ナス 2kg(樽の中にナスを入れ、かぶるくらいの塩を加えて重しをして、1ヵ月間ほど漬けたもの)
ショウガ 少々
シソの実 100g
砂糖 うまみを出すためお好みで

 作り方

 
  1. 炊飯ジャーで甘酒を作っておく。
  2. 塩漬けナスを一口大に切って5分ほど煮る。
  3. (2)のナスを固く絞り、48時間(2日間)ほど水に浸し塩抜きする。(絞って浸すを3回ほど繰り返し、作る直前にもう一度固く絞る。)
  4. ショウガを針ショウガにする。
  5. シソの実をフライパンで炒る。
  6. (1)の甘酒の中に、ナス、針ショウガ、シソの実を入れ、もろみを加える。
  7. 好みで砂糖を入れる。

はまなみそは、福井の冬の郷土食。雪深い大野市では米こうじを発酵・熟成させた「甘酒」に、塩漬けしたナスやシソの実、ショウガなどを加えて作ります。昔はお正月の挨拶回り”お念頭”のとき、自家製のはまなみそをお客さんにふるまっていました。晩秋にとれたナスを冬前に塩漬けにして作るおかず味噌は、貴重な冬の保存食。ほんのり甘く、香味豊かな味わいは、炊きたてご飯や酒の肴にぴったりです。

詳しい作り方

今回のはまなみそ作りのポイントが「甘酒」。甘酒と聞くと、お屠蘇(おとそ)のような飲み物を思い浮かべますが、JAテラル越前の管内では米こうじと水でおかゆ状に仕上げたものを甘酒と呼んでいます。はまなみそ特有の甘さの決め手、甘酒づくりからまず始めましょう。

 
1)炊飯ジャーのスイッチを入れ、保温状態にしておく。その中に米こうじを入れ、少しずつ水を加えながらしゃもじで混ぜる。

2)(1)を同様に4回混ぜる。

1回目…作り始めから15分後
2回目…作り始めから30分後
3回目…作り始めから55分後
4回目…作り始めから85分後

3)その後は1時間ごとに混ぜ、様子を見る。おかゆ状態になったら甘酒が完成する。目安は作り始めから3時間ほど。

4)塩漬けナスを一口大に切って5分ほど煮る。固く絞り、48時間ほど水に浸しておく。(その間、塩抜きのために、絞って浸すを半日ごとに3回ほど繰り返す)

5)絞ったナスを「もみたね用ネット」に入れて、熱湯に1〜2分ほど入れて、取り出す。

6)ナスをネットのまま固く絞ってナスの水気を切り、冷ましておく。 

7)ショウガは1.5cmほどの針ショウガ(せん切りより細く)にする。

8)シソの実をフライパンで炒る。中の実が飛び出す手前で火を止め、冷ましておく。

9)(3)の甘酒の中に、(6)のナスと(8)のシソの実を入れ、もろみを少しずつ加える。

熱いと甘酒の中のこうじ菌が死んでまうので、ナスやシソの実は必ず冷ましてから入れること。

味の加減が分かりにくいので、甘酒の中に少しずつナスを入れていく。

 

10)最後に針ショウガを入れて混ぜれば、できあがり。甘みが足りなければ、好みで砂糖を入れる。

3日ほど置いておくと、味がなじんでちょうど食べごろになります。密封容器に入れて、冷蔵庫で10日間〜2週間保存できます。