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ウメをつくる山田さんをたずねて

ウメづくりの工夫や苦労を山田さんに聞きました。

山田さんの写真
若狭町の山田さん
山田さんの話

ウメづくりは、ウメのとり入れの時期ばかりではなく、一年中たいへん手のかかる仕事です。特に冬の枝のせん定作業をしっかりしておかないと、次の年の生産量にえいきょうします。また、ウメは、気候や病虫害(びょうがいちゅう) のえいきょうを受けやすく、年によって収かく量にばらつきがあります。

(べに)サシ」という品種は、「黒星病(くろほしびょう)」という病気にかかりやすく、3〜4回の薬をまいて防除(ぼうじょ)をします。

ウメは、なえ木を植えても10年近くは、しっかりとした実をつけません。それまでにも、土づくりからしっかりとせわをしなければなりません。おいしい梅をつくるために、土づくりの作業を一番大切にしています。

くろげわしゅの写真
枝のせん定
よく実がなる枝を残して、いらない枝を切りおとすこと。
ホルスタインの写真
黒星病にかかったウメ

一次加工用のウメの(しゅう)かくは、斜面(しゃめん)に落ちたウメを朝早く集めます。木でできるだけ(じゅく) した実は大きく、品質もたいへんよいです。また、ウメの (しゅう)かく(りょう) も青梅に比べ3〜4割増えます。斜面には、ウメをいためないために、びっしりとネットをしきつめてあります。ウメは、斜面を転がって何カ所かに集まるので、人手が少なくてすみます。イノシシやシカなどの動物が、ネットをいためるような 被害(ひがい)が出て困っています。

若狭町でウメづくりをしている人は、年をとり、やめていく人も少なくありません。

そこで、1989年に、ウメづくりをする若い人たちが集まって、「(べに)の会」をつくりました。質の良いウメをつくるために勉強会をしています。また、ウメづくりを()やさないようがんばっています。

ホルスタインの写真
山田さんの梅園(ネット収穫)
ホルスタインの写真
一次加工
青梅のままだと3〜4日しかもたないため、塩づけのあとかんそうして何年も保存できるようにすること。市場の様子を見て、梅干しに加工できる。

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