元気をくれるごはんに感謝

第48回ごはん・お米とわたし 作文・図画コンクール

福井県知事賞

福井市木田小学校 6年 瀨川 なつめ

    いつも当たり前のように食べているお米ですが、私たちのもとに届くまでにはいろいろな人たちの努力や協力があることを、私は本を読んで知りました。農家の方が春から秋まで一生けん命おいしいお米を作ってくださり、農協や卸売、小売店などで鮮度を保ったまま保管されて、それを買うのが私たちです。米づくりは昔から八十八もの手間がかかると言われていて、機械化が進んだ今でも三十以上の手間がかかるそうです。手間がかかりながらも、農家の方は一生けん命お米を育てています。しかし今、気候変動によって深刻な水不足が起きており、米が収穫できなくなっている、というニュースをテレビや新聞などでよく見ます。せっかく作っても収穫できなかったら利益にもならないし、育てるのが大変だから農業をやめる人がふえるのではないか、と心配です。もし今、お米が食べられなくなって、主食がパンやめん類だけになってしまったらー。小さい頃の私はそれでも良かったかもしれません。小さい頃の私は、チャーハンやケチャップライスなどの味付けごはんは大好きだけれど、白米が苦手で食べ進めることができず、いつもふりかけをかけて食べていました。そんな私も、今では難なく白いごはんを食べられるようになり、朝食もしっかりごはんとおかずを食べます。低学年の頃までは、朝食はパンの日が多かったのですが、パンだと授業中すぐに空腹になってしまいます。だから、何年か前に朝食はごはんに変更しました。ごはんは、毎日食べない日はない、私にとっても家族にとっても本当に大切な存在です。
 そんな大切なお米ですが、水不足の他にもう一つ悲しいことがあります。それは、食品ロスです。世界で、米をふくむ穀物は廃棄量全体の約30%を占め、毎年4億トンが廃棄されているそうです。私は今、給食委員なのですが、私たちの学校の給食委員会で、白米の食べ残しがゼロだった日はカレンダーにマルをつけ、期間中毎日マルがついていたクラスを後日放送で紹介する、といった取り組みを行いました。そうすると、毎日マルがついていたクラスが予想以上に多く、私のクラスでもふだん残食をしていた子が完食していました。「作ってくれている人へ感謝の気持ちを持っておいしく食べてほしい」という給食委員の気持ちが全校のみんなに届いたのかな、と思い、うれしくなりました。
 他にも私のごはんとの思い出はたくさんあります。母と昼食のおにぎり作りをしたこと。学校での楽しい給食の時間。幼い頃、祖父母の家で仏だんにお供えしたごはんを下げる時にたたみの上に落としてしまったこと。そしてそれをもったいないから拾ってそのまま食べたこと。これからもごはんに感謝し、大切にして、おいしいごはんからパワーをもらって毎日をがんばりたいと思います。