ぼくのひみつのゆめ

第49回ごはん・お米とわたし 作文・図画コンクール

福井県知事賞

坂井市立平章小学校 2年 伊東 晟駕

 ぼくのおじいちゃんの車こには、きょ年までトラクターがありました。ぼくの大すきだったそのトラクターは、赤くて大きくて、いつ見ても車このまん中で、どっしりとしていました。
 ぼくがはじめて車こでトラクターを見たのは、ようほ園のときでした。なににつかうかはわからなかったけれど、とてもかっこよく見えました。おばあちゃんに聞くと、おじいちゃんが田んぼでおこめをつくっていることと、その田んぼをたがやすためにつかうものだということを教えてくれました。ぼくがのってみたいと言うと、だっこしてうんてんせきにのせてくれました。けっこう高くてこわかったけれど、ハンドルをにぎってみると大人になったみたいでワクワクしました。
 今年の春に、ひさしぶりにおじいちゃんの車こに行ってみると、いつものばしょに赤いトラクターがありませんでした。ふしぎに思っておばあちゃんに聞くと、
「おじいちゃんはきょ年で田んぼをやめてしまったんだよ。」
と言われました。ぼくは赤いトラクターが大すきだったので、田んぼをやめてものこしておいてほしかったなぁ、なくなる前にもう一回のっておけばよかったな、とざんねんに思いました。
 ぼくのゆめは、赤いトラクターを買っておじいちゃんといっしょにおこめづくりをすることです。でもこのゆめは、まだおじいちゃんには内しょにしています。大きくなってトラクターを買ったら、おじいちゃんの車このまん中にこっそりおいてびっくりさせたいからです。おじいちゃんのおどろいたかおを見るのが今からたのしみです。